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2014.01.03 08:07


あけましておめでとうございます。

昨年中は突然失踪(?)いたしまして、大好きなひと、大切にしなくちゃいけない方に重点的にご迷惑とご心配をおかけして本当に申し訳ございませんでした、みちゅうです。 

えっと、元気です。
元気なんですけど、なんか日本語読んでも読めるんだけど意味が理解できないような状態でとりあえず生きることに専念しておりました。

不在中、拍手コメント頂いていた、Aさん、nさま、Sさま(nさまとSさまははじめまして!)あとまだコメント返してない皆さま、本当にごめんなさい、そしてありがとうございました。
ずーーーーっと放置していて久しぶりにログインしたらコメントたくさん頂いていて、すごくなんというか、申し訳ないというか、ごめんなさい、返事もしないのに。

で、こちら↓なんですけど、元旦の朝、早起きして書きました。一年の計があるとかいう元旦に、初日の出を挟んで書きました。
ほとんどコレ、リハビリで書いたようなもので、ひと様にお目汚しなんて失礼の極みって気もしないのですが、せっかく久しぶりにパソ触る気が起こったし、ブログに出ているであろう広告も(あああ、本当にごめんなさい、そうでなくても読みずらい駄文がますます見づらく…ごめんなさい)消したいし、
でもこんなブログ「あけおめ」記事だけだったら本当になんの価値もなくなっちゃうって思って、いや、駄文にも価値なんてないんですけど、本当にごめんなさい。

よろしかったらお付き合いください。
薪さんと青木さんの緩くて一体何がしたいかわからない創作です。




 青木が戻ると、薪は床の上でソファに頭をもたれかけるようにして眠っていた。
 リビングには夕暮れのオレンジ色が満ちていた。南に面した掃き出し窓から斜めに長く西日が射して、片方立てた薪の膝とそのすぐそばに無造作に置かれた左手の上にまるで毛布でも掛けたように夕陽の帯が出来ている。
 窓枠に切り取られたまっすぐな光を足もとに延べて、安らかな息が継がれるたびに薪の額に散った薄茶色の前髪がかすかに震えるのと、薄桜色した彼の目元が穏やかに下がっているのを見つけて、青木は声を立てずに笑った。まるで。

「ねこ、みたいだ」

 広いリビングでたった少しだけの限られた暖かな場所でうたた寝する薪がまるで、どんなに寒い日でもわずかな陽だまりを見つけて温まるねこのように青木に思えた。かねてから青木はねこのその才能にはまったく感服していたから、今唐突にそう思ってなんだか青木は自分で可笑しくなった。

「そうだ、本当は薪さんは」

 自分にも他人にも、心地よいことにもそうでないことにも本当はすごく敏感なのだ。
だから普段からは意地悪が得意だし、かと思うとびっくりするくらい優しく、しかも細やかな気遣いも彼はできる。
 その気にさえなれば、薪は自分の境遇をこれ以上ないくらい心地よくすることもできたはずだと青木は思う。活発で快適な職場、朗らかで頼もしい友人、明るく優しい恋人、それから温かで心安らぐ家庭も、その気にさえなれば薪はすべて手に入れることができたはずなのに。
 なのにこれまでの彼は多分、その敏感なセンサーで、自分に良いもの優しいもの心地よいものを見つけてはそれの一つ一つを丁寧に己自身から排除してきたのだ。

 そう、青木には思えて。
 提げてきたスーパーの袋もそのままに、青木は薪に近づくと音を立てないように注意しながら彼の足もとに跪いた。
 まるで磁器で作られているようにすべらかな薪の薄紅色した丸い頬にそっと手を伸ばすと、床の上に放られたビニール袋がかさりと音を立てる。青木の背中が夕陽の毛布を遮って薪の膝の上に群青色の影を落とす。なぜか緊張してきたみたいにかすかに震える指先で、その頬に触れるか触れないかしたとき、急に薪は目を覚ました。

「薪さん」
 薄桜色したまぶたの下から琥珀色の瞳が現れた。目覚めたばかりで露を含んだ虹彩がまるで水面に浮かんだ月の影のようにゆらゆらと揺れている。瞬きしたら、長くカールしたまつ毛の先から光の鱗粉が零れ落ちてくるような感じがして、不覚にも彼を起こしてしまったことも、青木は悪戯がばれそうになった子供が焦るみたいに、薪に伸ばしかけた手を引っ込めてそれで自分の後ろ頭を掻いた。

「お帰り」
 と、そう言った薪の声は少しくぐもって聞こえた。伸びをするみたいに、立てていた膝を伸ばして体が青木に向くように床の上で斜めになっていた腰を立てる。
「すみません、お待たせしちゃって……それから…起こしちゃって」
 急いで謝る青木を下から見上げて瞬きしながら薪は首を傾げた。いつもなら。
「いつもならお前…『こんなとこでうたた寝なんかして風邪でもひいたらどうするんですか?!』って怒るのに」
 しかも今日は風邪気味だからとかで、平気だという薪を半ば強制的に家に置いていつもなら必ず二人で出かける買い物にたった一人で青木は行ったのだ。それなのに。
「変じゃないか?」
 ともう一度瞬きしたら、青木は困ったように笑った。
「だって」
 だってせっかく薪さんが、ご自分の心地よい場所を見つけてらしたのに、その場所にいらっしゃったのに、それ邪魔しちゃうなんておれは本当にひどいと、青木は口には出さないで、その代りに困ったような笑顔を追加する。薪は黙ったまま、さっき自分に向かって伸ばされかけた青木の手の、今は彼の体の横に所在無く垂らされていたのを掴んで引いて、少し驚いて後ろに退きかけた青木の体を自分のすぐそばの床の上に寄せた。

 斜めになって青木は床に手を着く。
「あ、ちょっと、薪さん?」
 不安定な肩に腕を回して引き寄せて、青木の頭を自分の鎖骨に押し付けると薪は青木の漆黒色の髪に顎を埋めた。外から戻ったばかりで冷えていた青木の額に、薪の体の温みと彼を受け止めた振動で揺れた髪から薪の香りが伝わってくる。
「待ちくたびれたわけじゃないんだ、ただ心地よくて……」
 青木の「だって」の続きを、薪は尋ねなかった。ただ彼の困惑ごと胸の上に置く。さっき薪だけを温めていた夕陽が朱色を濃くしながら青木の背中も温める。
「必ず来るってわかっている者を待つのはよいものなんだな」
 言って、薪は青木の脇の下から彼の背中に腕を回した。抱き締める。薪の息が青木の額をくすぐる。ほとんど反射的に青木は薪の体を抱き締め返した。
 青木よりも幾分も小さな薪の体を、取り込むように胸の中へ入れて自分が着いた腰の上に、壊れ物を扱うような丁寧さで彼の体を載せる。薪は青木のするように素直に従った。

「よかった…薪さん、寒くなかったんですね」
 自分の思う通りに、薪を己のすぐそばに置いた青木が幾枚の布を通しても彼の暖かさを確認してそう言った。
「おまえの方が冷えてるぞ」
 青木の胸の内に、彼の思う通りに収まった薪の頬には青木が外から持ち帰った空気がまだ冷えたままジャケットにまとわりついているのに、咎めるでもなくそう言う。青木を見上げたまま、薪が瞬きしたらやっぱり彼の瞳からきらきらした粒子が零れ落ちてくるような気が青木にはして、だから大切な宝物を守るみたいに彼の体を取り巻く自分の腕の力を強くした。
「くるしい」
 慎重だったつもりなのに、気持ちと比例して力を強くしてしまったのか、青木の腕に押し付けられた唇で薪が文句を言う。
「あ、すみませっ」
 途端に緩む力と申し訳なさそうな声と、反動で離れそうだった青木の腕を捉まえて薪が言う。
「きもちいい」
「気持ち良い、ですか?」
「うん、青木とこうしてるの、すごく心地いい」
 さっき一人でうたた寝していた時よりも、その何倍も。瞳を閉じて、青木の服に頬を押し付けるようにしながら薪が言う。もう一度青木が聞き返すのには閉じたままの瞳でこくりと頷いて返した。

 途端に青木はうれしくて堪らなくなる。薪さんはご自分の心地よいを見つけて、でももう前みたいにそこから離れようとはなさらないんだ。
 絹糸みたいにしなやかな薪の薄茶色の髪に青木は鼻を埋める。そのまま犬が甘えるみたいに擦り付けたら薪は彼の腕の中でくすぐったそうに肩をすくめる。揺れる髪と首筋からは甘やかな香りがかすかに漂う。それは伝わる薪の体温と相まって青木を酔わせる。眩暈さえ感じそうなのを薪の体を抱きしめて青木は耐える。薪さん、おれもおんなじです。

 「買ってきたもの、冷やさないと」
 しばらくそのまま二人抱き合って、思い出したように薪が言ったのに、青木はまったく意に関さない様子で返事をした。
「もうちょっと、このまま……」
 仕方なさそうにため息を吐いて薪は青木の思う通りにさせてやる。さっきまでオレンジ色だった陽は闇の色を濃くして二人の足もとから床へと逃げていく。青木と薪と二人が互いの体温で温めあっている隣で、ビニール袋が小さな汗の粒をいくつもまといながらぬるくなっていく。

 中身は、アイス。



(終わりです)

久しぶりで書き方忘れた。
日本語になってますか?

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| 二次創作・「青木氏と薪室長の他愛ない日常」 | コメント(1) | トラックバック(0) | |

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| | | 2015.06.01 00:59 |

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