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2008.04.01 05:55


こんにちは~~~

ちょこっとだけおまけです~~~


続きもそのうちに~~~~←本当だろうか・・・・・

広いお心でお願いいたします~~~


















「ちょ、ばか、なにするんだ」
 放せ、と急に後ろから自分を抱きとめて、それきりまるで子泣き爺のように肩に張り付いて離れなくなった青木をどうにか振り切ろうと薪は懸命に体を捩る。
「放せ、青木っ、ここをどこだと……」
「さみしかったです」
 手に提げていた小さな旅行鞄を地面に落として、いつの間にか食い込むように胸の前に回されていた青木の腕を引き剥がそうと薪は彼の腕に指を掛ける。
「誰か来たら……」
「電話も全然下さらないし……今日だって……」
 早くお帰りになるなら迎えに行きたかったのに、と薪の抵抗を封じ込めながら、拗ねた青木の声が自分のジャケットの布地に吸い込まれていくのに、薪は急に抵抗することを止めて大人しくなった。
「……青木……」
 仕方なさそうな声とため息と、呆れられていることに気づいて青木が薪の肩から顔を上げると、彼から逸らした薪の耳と頬が、ほのかな朱色を差していた。

「青木」
 と、今度は強い口調で名前を呼ばれて、青木はそれまで薪を戒めていた腕の力を弱くする。
 それでも、薪の体に回した腕を解かずにいたら、青木の腕の中で薪は魚のように身を捩らせて、両手は青木のジャケットに縋るように置いて、顔はずっと伏せたまま、青木の方に向き直った。

 薄茶色のしなやかな髪が、蜜のように滴って薪の瞳と表情を隠す。
 だから薪がいったいどんな思いでいるのか計り知れなくて、青木が覗き込もうとするのを拒んで頑なに、俯いたまま、
「連絡しなかったのは悪かった」
 薄白い月光に、うな垂れて露わになったうなじを真珠のように煌めかせながら小さな声で薪は言った。
「電話しなかったのは………」

 薪の次の言葉を、大人しく待つ青木の首を薪の両腕がめぐる。それまで頑なに青木のジャケットの胸を掴んでいた薪の手指が、青木の少し硬い漆黒の髪の中に差し入れられ、自分より高い位置にあるそれを引き寄せる。
 突然の所作に、黒瑪瑙のような青木の瞳が驚きで大きくなっているのを確認しながら、少し背伸びをして、やっと届いた青木の唇を、薪は小さな小鳥がするように啄んだ。

 電話しなかったのは、二人の間で言葉がどんな作用もしないと思ったから。
 代わりに、たったひとつだけの、まだ乾いたままのキス、二人の間で唇を使うなら、言葉を紡ぐより有用な使用法を薪は知ってる。

 青木が薪に拘束されたのは一瞬で、あ、と思った時には薪の体は器用に青木の腕から抜け出て、取り縋る猶予も与えず向けられた背中は何事も起らなかったように青木から離れていく。
 その冷たい背中に、でも絹糸の髪の間から隠れ見える薪の耳たぶが、さっきより鮮やかな赤と熱を発しているのを見つけて、
「ま、薪さんっ」
 置いて行かれることに気づいた青木が途端に焦って彼の後を追う。

「薪さん」
 と、もう一度呼ばれても、薪は応えを返さなかった。
 少し不機嫌そうに黙ったまま、いそいそと自分に付き従ってくる青木には見ない振りで、己の職場に向かって歩いて行く。

 美しく伸ばされたその背中に、見れば一片、二片と、薄紅色した桜の花びらが散り落ちて取り付いているのに気が付いて、青木が空を見上げれば、さっき咲いたばかりの桜の気の早いのが、咲けばこの世にどんな名残りも無いと涙か雪のように、早くもその美しさの化身を手放し始めていた。




「あの、薪さん?」
「……………………」
「おれもね、さみしかったんですよ」
「……………………も、ってなんだ………………?」
「研究所に入ったら、今度は舌入れてもいいですか?…………って、痛ったぁい」






(終わりです)
大変失礼いたしました。


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| 二次創作腐・Lab slave系 | コメント(1) | トラックバック(0) | |

この記事へのコメント

鍵拍手コメントくださったSさまへ


Sさん、こんにちは。
拍手コメント、ありがとうございました。 お返事が遅くてすみません。

甘いですか? そうかな~~~? もしやSさまの「甘いあおまき」のハードルが下がっていらっしゃるのでは?!

・・・こほんっ・・・・・
え、っと、何かが終了してしまった感があるSさまということでしたが、
いえいえまだまだ、これから一発逆転で、あおまきハッピーな展開があるかもしれないじゃないですか!!

失楽園とか(←二人とも死んじゃう)
タイタニックとか(←沈んじゃう)

あれ?? えっと、えっと・・・・

エヴァとか(←全滅)

・・・・・・・・すみません、出直してきます。

拍手、ありがとうございました。 嫌いにならないでください。



















じゃあ、走れメロスで!!!

「青木、ぼくを打ってくれ」
「そんなこと、できませんっ!!」
「このこんじょーなしっ!!」
「痛い、薪さん」(ゲシゲシっ、と蹴られる)

「薪さんこそ、おれのこと打ってください・・・・・っあうっ!!」←容赦ない。

それを見ていた雪子さんがカタルシスを起こして、二人を愛の旅路へと旅立たせ・・・・

今度こそ帰ります、本当にごめんなさい。

| みちゅう | URL | 2011.04.26 16:11 | 編集 |

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